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赤と硫黄

  • 執筆者の写真: kota ito
    kota ito
  • 2019年1月8日
  • 読了時間: 4分

凍てつく厳冬期の季節がやってきた。

身体は一切洋服から出さない。 写真を撮ろうにも、10秒手袋外したら感覚がなくなるくらい寒い。 でも初めて歩いてみて思った。 雪と空と山しかない景色は素敵だなぁと。

1.山について 八ヶ岳といっても山は広大で北八ヶ岳と南八ヶ岳に二分されるだろう。 呼称は「きたやつ」と「みなみやつ」って言われてるのかな? きたやつは2,000m峰の山々が多く、樹林帯が多くしっとり静かなな山のイメージ。 みなみやつは樹林帯を越えた先にある岩稜をもつ男らしい山なイメージ。 今回は南八ヶ岳に属するケルンが続く硫黄岳及び岩稜の険しさを持つ赤岳を目指しました。 2.行程等 Day1:我々の冬行動時間7時30分くらい 赤岳山荘(740)赤岳鉱泉(930-1000)硫黄岳(1250)赤岳鉱泉(1430) Day2:我々の冬行動時間5時30分くらい 赤岳鉱泉(730)行者小屋(800-830)赤岳文三郎経由(1000)赤岳鉱泉(1140-1320) 赤岳山荘(1440)

3.山行について みなみやつは登山初めて夏に一度来たことがある。あの時は何も知らずに只管歩いたな。 年末年始は冬の硫黄岳、赤岳からの景色を見てみたいと思い、本日に至る。 チームは長崎、福岡、長野、岐阜、愛知など各地から集まった。 前は1人だったから今回は楽しそうだな、と思いながら羽田空港から降り、車で集合場所である、赤岳山荘へ向かっていた。 車はスタッドレスを履いたものの可愛いヴィッツ。本当は美濃戸で四駆に乗り換え行く計画も深夜のテンションでいけるのではないかと考え、向かってしまった。 車とした部分は石にあたり、凄まじい音がなる。道悪い。もう早く寝たい、その一心で雪にタイヤが取られるもどうにか死なずに赤岳山荘に着いた。 寝袋に入り、眼を閉じた。 明るくなってきて、自然と目が覚めた。 車のドアを開けると賑やかな声、聞き覚えがある笑い声が赤岳山荘の駐車場にあった。 歩いて近づくと、顔なじみなみんなが準備をしていた。 よし行きますか、みなみやつ。 みんなで行程やチーム編成を分け、登山が始まった。

我々はチーム後立山連峰。 夏に歩いた7人のメンバーの内、5人が集まった。山の出会い、付き合いは大切だ。 あの頃の話やこのあと広がる道に思い馳せながら登った。 やはり前隊ははやく赤岳鉱泉までポイントでは会うが基本的に追いつくことはなかった。テント泊装備にも関わらずやはり早い。

赤岳鉱泉に着くと一旦、小屋の手続き、テントの設営を済まして硫黄岳に備えた。 硫黄岳へは両隊同じになり、歩く。 特に難所なく、赤岩ノ頭に着く。其処からは樹林帯を抜け、吹きっさらしの稜線地帯。

もちろん風の影響は強く、メンバーの1人も体調が悪くなる。 それほど寒い。体も風で揺れる中、まだ見える山頂へ向かう。 山頂には立つ。 景色は勿論ない。 でも、記念撮影しようとカメラを立てるもすぐにバッテリー切れや、三脚が壊れるなど色々あった。 でも多分思い出に残る山頂の時間だったと思う。

すぐに後を済ませる予定の山頂での長い戯れを過ごし、下山。 下りは赤岳、横岳、阿弥陀岳の雲が引き、太陽が顔を出し、景色が見えた。 報われた。

樹林帯に入った後は小屋まで何も考えずに下る。 小屋に着くとトランプでいう大富豪をしたり、お酒を飲み夕食までの時間を楽しんだ。 そして夕食。赤岳鉱泉名物ステーキ。 何グラムかわからないけど目の前で焼ける肉を見ながらニコニコした。 小屋泊の良さはこれだな、テントなら寂しい夕食だし。 テントサイト、、 ある2人はスキレットを使い肉を焼いていた。煙やばくない?息ができない!油飛ぶ!なんだこれは、、、 小屋とテント同じようで違う時間が過ぎていた。

翌朝、撤退の判断等相談して臨んだ朝。 小屋から出ると太陽が遠くに出ていた。しかし、雲の動きははやく、山頂付近は思い雲に包まれていた。 行者小屋まではノーアイゼンで歩き、チームを確り組み、判断ベースを着け歩き始める。 文三郎尾根。特に難所ないが只々登りが続く。 息が切れるほどのペースが気持ちよく、バラクラバ着けているとより、辛い。 それでも雪のある季節は素敵だ。何も考えず、只々登った。 山頂30分のポイント。少し岩場がある。 風も意地悪ではなく、行ける雰囲気。 よしいくか。

みんなで山頂にたった。

下りも考え、後発隊は待たず下山。思ったよりはやく後発隊と会い、2隊登り切れることに感謝し下山。 そんな行程だった。 自分としては見たかった景色が見れて、笑いも絶えない山行だったと思う。 想定よりハードルは低く、登ってみないとやはり行程はわからない。 雪の状態も良かったと思うが、それも行かないとわからない。やるかやらないかは、見るか見ないかの差だと思った山行だった。


 
 
 

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​2017.08 alps mountain climber@yamap

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