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冬のテント泊について

  • 執筆者の写真: ゆ〜じ
    ゆ〜じ
  • 2018年2月26日
  • 読了時間: 6分

テント泊といえば山を登る人にとって

憧れの感情を抱く人も多いのでは、、、

今回は”冬の”テント泊について紹介をしていこうかなと思います

 

①前提 ②装備について ③テントの建て方について の順で話していきます。

【前提】

結構な寒がりです。いつもは暖房ガンガンの温かい環境でぬくぬくと生きてます

冬のテント泊は赤岳鉱泉、黒百合ヒュッテ、青年小屋(編笠山)

富士見平小屋(瑞牆山)の計4回。

一番標高の高いところで2400mの青年小屋なので穂高等でテント泊したい人は

参考にならないと思うのでご了承を。

【装備について】

まず僕が冬のテント泊に行くときの装備を用意するとこんなにも物で溢れます。


詰めるとバルトロ75Lもパンパンに笑


僕はかなり寒がりなので装備が多くなっている気がします。

細かく見ていきます。

1.テント finetrack カミナドーム2

4シーズン対応型テント。スノーフライもありますが行く山が低山でべた雪、且つ雨の降る可能性もある山域のため購入してないです。ウィンターライナーなどもあるのでぜひとも試してみたいけどなにぶん高すぎる、、、モンベルはスノーフライも安いのでお勧めです

テントの収納時は防水性のあるスタッフバッグにいれると他の物が濡れずに済みます。


2.寝具

・シュラフ 

 ISUKA エア810EX 限界温度-25度  

・シュラフカバー 

 BAILESS ゴアリップスリーピングバッグカバー

・マット3種 

①THERMARESTリッジレストR値2.8   

②THERMARESTプロライトプラスR値3.4

③キャラバン A.P.テントマットM

・枕 ISUKA ノンスリップピロー


寝具で重要なのは寒さ対策

シュラフだけでなくマットがかなり重要だと思います。

マットにはR値といった断熱性を表す値があり、数値が高いほど断熱性が高く底冷えしにくくなります。冬の場合はR値が5以上あるとよいと推奨されてます。

R値の算出は足し算になるので、僕の場合は2.8+3.4=6.2となります。寒波の時以外は底冷えを感じたことがないです。

マットの順番は②エアマットの上に①クローズドセルマットを敷いています。マットが2枚あると寝心地がものすごくよくて夏よりも快眠できます。

一番下に銀マットを引いてますが厚さが2mmしかないので寒さ対策への貢献度はほぼありませんが、テント内で調理するケースが多くなる冬においてこぼしても拭き掃除が楽にできるので気に入ってます。

冬のテント内は最低気温がマイナス10~15度近くまで冷え込むので、吐息や調理時の湯気は結露しテント内で凍ります。テント内に張った氷は風でテントが揺れた際に降ってくるのでひどいときは朝テント内に薄い雪が積もっているような状態になります。シュラフは濡れると保温力が落ちるため、撥水性の高いシュラフ以外はシュラフカバーを持っていくといいと思います。

※NANGAのオーロラシリーズは高い撥水性の生地を使用しているため、シュラフカバーが無くても多少は大丈夫なためお勧めです。シュラフカバーもゴア製だと2万程度してしまうのでコストダウンにも繋がります。ちなみに僕の使っているISUKAのシュラフはショルダーウォーマーへの評価が高く、暖まったシュラフ内の空気が寝返りの時などに抜けにくい構造となっています。

3.テント内服装について

・ダウン上下

・ハイロフトのフリース  

・ダウンシューズ 

基本寒いのでシュラフに入りながらの行動になります。

4.他の必須アイテム

・保温ボトル  

プラティパスやナルゲンボトルに水を入れていくと凍ります笑

僕はHydro Flask(行動用:0.5L)と山専ボトル(保温用:0.9L)を使ってます。

ちなみにナルゲンボトルは耐熱性が高いので沸かして少し冷ましたお湯をいれて湯たんぽにするひともいるそうです。 

・クッカー、バーナー

水場は凍ってるケースが多く、雪を溶かして飲料水や食事用の水を作ります。呼び水といって先にお湯などをクッカーに入れた後に雪を入れていくと早く溶けます。

※バーナーのガスは必ず厳冬期対応にしましょう。寒いとガスが気化しにくくなり、お湯を沸かすのも時間がかかるケースがあります。また寒いとバーナーの圧電素子が反応しにくいのでフリント式ライターやファイアスターターをもってくと良いです。




​​SMLXL


【テントの建て方について】

①地ならしします。

スノーショベルがあると楽です。掘って踏んでしっかり地面を平たん且つ固くしていきます。

体温で雪が解けて地面がゆがんでくるのでしっかり固めることが大切。

この時テントの前方部となるところを広く深く掘ると靴を脱ぐとき履くときが楽になります。

またテントの周りをすこし高くすると風除けになります。


②テント建てます

手袋をつけての設営のため、慣れが必要

テント設営時が一番手足が冷えます。ちゃちゃっとたてるためにザック内に詰め込む順番も大切です。

③ペグダウンします。

夏だと石をつかってガイライン(紐)を固定しますが、雪に埋まって石が探せない、石と地面が凍ってくっついていて持てないなど問題はいっぱい

そこで使うギヤはこちら


左から

 ①Easton GOLD24

 ②テント付属のVペグ

 ③GEERTOP テントペグ 31cm

いつもこの3種類を持って行ってます。

①と③がふかふかな雪用 ②が凍結した雪用です

②のような短いペグだとふわふわした雪での固定は難しくガイラインのテンションを張ることができないため①のように長いもの(60cm)③のように太く長いものを使います。①はガイラインに対して平行の向きで先端をテントのほうに傾けて差し込みます。③はガイラインに対してT字(垂直)の向きにして雪の中に埋めてあげるとしっかりと固定することができて、テンションを張ることができます。


③のペグと同じ使い方で竹ペグを使う方もいます。紐がずれないように真ん中に切り込みを入れると安定します。

他にもモンベルからスノーアンカーとかもありますし、ショベルやピッケル、ストックをペグの代わりに使用する方も多いです

冬山は風が強いケースが多く、テンションが張れないとテント内の結露した氷が降ってきたり、フライシートのばたばた音が気になって寝れないケースがあるのでペグにこだわるとよいです。なによりきれいに張れたテントは気持ちいいしかっこいい!


 

最後に注意点です。

・テント場ではアイゼンは脱ぐ。ピッケルの扱いに気を付ける

 テントの破れの原因になります。

・ギヤは基本テント内へ

金属のギヤを外に置いておくと翌朝氷がべったりと張りついてはがす作業が大変です。

また風がつよい日に靴を外に置いておくと翌朝靴の中まで雪が入り込む可能性があります。邪魔になりますがテント内に入れておくことをお勧めします。

また残念なことに、赤岳鉱泉などでギヤの盗難が発生しているようです。盗難防止も含めてテント内へ入れるようにしましょう。雪を落とす道具として靴ブラシをもっていくと便利です。

以上です。

みんなで冬山、夏山でテント村を作れたらいいなーとすごく思う

てなわけでお仕事頑張ってテント買ってね

ちなみにここで告知です笑

GW立山の雷鳥沢キャンプ場でテント泊して立山3山アタックしますー

興味のある人はぜひ!

ひっきでした



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