山岳保険について
- ゆ〜じ
- 2018年5月5日
- 読了時間: 3分
以前、山岳保険の特長をまとめた資料を皆さんに展開したことがありました。 それはファイナンシャルプランナーという資格を持つ私が山岳保険の特長や選び方を皆さんに還元するためだったのですが、ここで改めて山岳保険に対する知識や選び方のポイントをここに残すことで皆さんの山岳保険に対する知識および理解向上に役立てればと思い筆を取った次第です。お付き合いのほどよろしくお願いします。 ◆ 山岳保険とは? 明確な定義はありませんが、自身または第三者への怪我や遭難時の捜索救助など登山時のトラブルにかかる費用を補償するための保険という位置づけです。 シンプルに言えば、山でのトラブルに対する保険ですね。 ◆ なぜ山岳保険が必要か? 昨今、悲しいことに登山者の遭難事故のニュースは後を絶ちません。亡くなってしまうケースも少なくありません。 では自分たちが登山を計画する時、"誰にでも起こりうる遭難"に対する意識は持っていますか? トラブルの中でも捜索救助にかかる費用は数十万~数百万ともいわれています。 そしてこの費用は遭難者に請求されます。死亡したとしてもその家族に請求されます。 (警察や消防等の公的機関であれば税金で賄われるわけですが捜索・救助費用がなくなるわけではありません) 保険とはそういったリスクを保険会社に"移転"することができます。 つまり、最悪の事態が生じた場合の費用を抑えることが保険の最大の目的です。 これは医療保険や自動車保険と同じで、損得という見方で考えるものではないということです。 保険をかけるもかけないも自由ですが、費用を請求された時、知らなかったといって事実から目を背けることはできません。 ◆ 損害保険やレジャー保険ではだめか? 私個人の意見にはなりますが正直おすすめしません。 山行条件が限られていたり(登はん時、ピッケルを必要とする山行は対象外)、自然災害に起因した傷害や遭難救助は支払いの対象外だったりします。 特約として付帯できる保険もありますが割高なものも多いことや主契約の解約時に消滅するため使い勝手が悪い印象です。 ◆ 有名な保険、高い保険に入れば安心? 山岳保険は各社特長が異なり単純に比較できません。高額=必ずしも補償が手厚いわけでもありません。 また、保険会社によって用語の定義が異なることもあり、いざ支払請求しても補償対象外だったというケースもあり得ます。 調べる場合は保険約款の下記事項を必ず確認してください。 ・どういうケースに対して支払いが発生するのか ・支払対象とならないケースはどういう場合か また、死亡保険金や第三者に怪我をさせた場合の補償(個人賠償責任)が出たりする保険もありますが自身がすでに定期保険や損害保険に加入していれば補償が重複してしまう場合もあります。 登山スタイル(年中?夏だけ?積雪期?)によっても選択肢が変わります。 つまり、保険選びは人それぞれ違うのです。 ◆ 最後に この記事は皆さんに山岳保険に入れということを伝えたいのではなく、登山時のトラブルが起こらないよう"防ぐ"ことも大切ですが、"起きてしまった"時のことを考えるきっかけになればと思っています。(自分に対する戒めとしても) 山岳保険の選び方についての記事もいずれまとめて、皆さんの保険選びのお手伝いもできればと思ってます。 今後とも、皆さんと良い登山ライフを送れることを願っています! それでは!
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